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あなたがいる場所

あなたがいる場所 (新潮文庫)

あなたがいる場所 (新潮文庫)

全体的に不条理でどうしようもなく、簡素ながらも悪臭が揺蕩っている空間にいるような、そんな感覚で読んでいた。大々的な暗さではなくじわじわ蝕まれてゆく。
各短篇で老若男女が中心となっているが、どれも共通して何かを喪失してしまっている、アンバランスで日常が保たれている不愉快さ。
「ピアノのある場所」「白い鳩」の二つが読んでいて色々思い出して嫌になっちゃった、いつだってフィクションは苦しくてばかみたい。

「虹の髪」の、男性的な、男性独特の、男性だから描写可能な視点がですごく気持ち悪くて、この気持ち悪さは意図されていないものだから申し訳ないけど、他の作品は読まなくていいかなと感じるの程度の生理的嫌悪感。